プラモデルにリアリティのある迷彩塗装を施すための工夫

迷彩塗装はミリタリー系のプラモデルに臨場感を持たせるのに効果的な塗装ですが、再現が難しい問題があります。プラモデルの縮尺率に合わせて迷彩を施す必要がある他、リアリティを出すためには実在するパターンを忠実に再現しなければいけません。

塗装方法や塗料の選択に気を配り、本物そっくりの迷彩柄に仕上げることを心がけましょう。

迷彩塗装がプラモデルに適している理由

迷彩柄は森林や砂地などの景色に溶け込んで目視での識別を惑わせる効果があります。目くらましの目的で使われる柄なので、軍服や軍用車に施されるのが一般的です。ミリタリー系のプラモデルでも、迷彩塗装を施すことで戦場を再現したジオラマにリアリティを持たせることが可能になります。

また、迷彩柄はひと目でミリタリー系とわかるメリットもある他、複数の色を狭い範囲で塗り分けるので単色塗装では目立ちやすい塗りムラやかすれなどの不具合が起きる心配がありません。特に大型のプラモデルは塗装の不具合が目立つと途端におもちゃっぽい見た目になってしまうことから、重厚な質感の演出が出来る迷彩塗装はリアリティを醸し出すのに最適な方法です。

迷彩塗装は使用する道具で質感が変わる

迷彩塗装を行う場合、使用する道具の違いで質感が変わる点に注意する必要があります。プラモデルへの塗装は筆やエアブラシを使うのが普通ですが、迷彩柄を忠実に再現するにはそれぞれの道具の特性を理解することが大切です。

筆塗りは初心者でも手軽に塗装が出来る他、安価で道具を用意出来る点から広く普及しています。色の塗り分けははっきりと境目が分かれるのが特徴ですが、塗料の粘度や筆の太さによっては塗料同士が滲んで混ざり合ってしまうこともあるので注意が必要です。

また、小さい部品に迷彩柄を付ける場合は細い筆を使うのが適していますが、塗料が筆の先に溜まって綺麗に塗り分けるのが困難になる可能性もあるので、慎重な作業が必要になります。エアブラシは空気の噴出で塗料を吹き付けるので、筆塗りのような塗りムラが生じないのが特徴です。

また、筆塗りでは再現出来ないぼかし塗装もエアブラシなら容易で、特定の迷彩柄を再現するには最適な方法になります。筆圧による塗装面の剥離が無いのもエアブラシの利点ですが、その一方で道具が高価な他、操作方法も難しいので初心者が扱うと失敗しやすくなります。

また、エアブラシは道具内に塗料が残っていると乾燥して詰まってしまうおそれがあることから、使い終わる度に清掃を行う必要があります。そのため、道具の分解をはじめとするメンテナンス作業に慣れないと活用が難しいのが欠点です。

プラモデルへの迷彩塗装を綺麗に仕上げる工夫

プラモデルへの迷彩塗装は基本的に異なる色の塗料を重ね塗りすることになります。薄い色から塗装を行い、次第に濃い色を重ねて塗るのが迷彩柄を綺麗に仕上げるコツです。塗料が混ざらないように下地の塗料が完全に乾いてから塗装を施す必要があるため、迷彩塗装は時間がかかることは覚悟しておきましょう。

複数のプラモデルにまとめて塗装を施すのが効率性を向上させる工夫ですが、塗料の量や道具の扱いを誤ると却って手間がかかってしまうので事前の準備を入念に行うことが大切です。エアブラシを使う場合は塗料の粘度にも気を配り、ぼかしを綺麗に再現することを心がけます。

また、プラモデルは金型から剥がすための薬剤が表面に残っていることがあり、この薬剤は塗料を弾く性質があります。予めプラモデルの部品を中性洗剤で洗浄して薬剤を除去しておくのが塗料の付きを良くするための工夫です。

皮脂や垢といった汚れも塗料を弾く原因になるので、塗装前のプラモデルは素手で触らないように心がけましょう。

塗装以外の方法で迷彩柄を再現する方法

迷彩塗装はミリタリー系のプラモデルにリアリティを持たせる利点がありますが、実在の迷彩柄を忠実に再現するのは難しい面もあります。縮尺率が小さくなるほど迷彩柄も小さくなるため、素人の塗装では色が混ざって柄が潰れてしまうことも珍しくありません。

そのため、縮尺率に合わせて迷彩柄を再現するにはプラモデル用のデカールを使うのが無難な方法になります。

デカールは転写式のシールの一種で、プラモデルにおいてはシート全体を水で濡らして模様や文字を転写するものが一般的です。デカールは塗装では難しい文字や柄の再現が出来るのが大きな利点ですから、特に縮尺率が小さい小型のプラモデルに多用されています。

迷彩柄も縮尺率ごとに異なるサイズのデカールが市販されているので、手間をかけずに迷彩模様を再現することが可能です。デカールを使った迷彩模様の再現は短時間で完了するメリットがありますが、薄いシールをプラモデルに貼り付けた状態になっているので擦れや引っ掻きに弱い点を注意する必要があります。

また、転写の際に水が少ないと乾燥した際に表面にひび割れやシワが出来てしまうことがあるため、説明書の記載内容に沿って作業を進めることが大切です。素手で触ると皮脂や垢が接着面にこびり付いて変色や気泡による膨れが出来る可能性があることも併せて注意しましょう。

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迷彩塗装はプラモデルの表現に奥行きを持たせる

迷彩塗装は再現が難しい一方で、綺麗に仕上げるとプラモデルに重厚感を持たせることが可能になります。ジオラマと組み合わせることで本物そっくりの情景を再現させることが出来るので、プラモデル作りの腕前を向上させるためには迷彩塗装のテクニック習得は不可欠と言えるでしょう。

迷彩柄は様々な種類があるため、綺麗に再現させることによって塗装技術の向上を図ることが可能です。また、使用する塗料の色合いや粘度を調整する作業もプラモデル作りのレベルを上げるのに役立ちますから、ミリタリー系に興味が無い人でも迷彩塗装は覚えて損はありません。

近年ではファッションの一環として迷彩柄が普及しており、ミリタリー系とは関係が無いプラモデルにあえて迷彩柄を施すことで独自の個性を演出することが出来ます。迷彩塗装を学ぶのはプラモデルの縮尺率に合わせた塗装方法の勉強にも役立ちます。

縮尺率によって迷彩柄の大きさも変わるので、自然な仕上がりにするための工夫が不可欠です。プラモデルにリアリティを持たせるにはバランスの良い雰囲気を保つことが重要になります。そのため、縮尺率と迷彩柄の大きさの釣り合いを考慮出来るようになればジャンルを問わず、どのようなプラモデルでも本物そっくりの質感に仕上げることは難しくありません。